財布失くしただけなのに訴えられたから裁判で戦ってきた④

裁判

この記事では財布を紛失してから1人で裁判で戦い、結果無罪となった体験をご紹介します。

ダイエット夫は過去に、財布を失くして個人情報を悪用されてしまいました。

その記録の全貌を残して、私の経験を共有します。似たような状況に陥ってしまった方の助けになることを願って!

前回までは、初めての出廷・裁判の模様を書きました。

窮地に追い詰められているダイエット夫ですが、今回はどのように裁判を乗り切ったのか書いていきます。

前回記事を読んでいない方は先にご覧になってください。

前回までの記事で、電車で財布を盗まれて、中に入っていた身分証明書を悪用されて、勝手に借金をされたうえに、こいつ借金を返さないんです!と訴えられた夫。無茶苦茶な事態ですが、一体どうなってしまうのでしょう。





起死回生の一手

自分が借り入れを行っていない、ひいては契約も行っていない。

やっていないことを証明することは非常に困難です。

妻は驚いていましたが、裁判所の人間は、基本的に一度告訴された人間を「無実の可哀そうなやつ」なんて目で見てはくれません。

絶対やってるやつ」という前提で話を進めてくるのです。

詐欺事件において、自分が犯人でないことを証明するには、真犯人を捕まえるしかありませんが。一般人のダイエット夫には現実的ではありません。

なんで無実の罪で金を払わないかんのだと、弁護士を雇うことすら拒んだ私は、悩みました。

私は絶対に、借金をしていない。

そもそも、会社の総務に自分を訴える文書が届けられて、「あなた一体何したんですか?」と疑いの目を向けられた時点で、もう僕には何のメリットもないのです。

社会的立場や信用情報を汚され、「私があげたブランド物の財布、結局どっか行っちゃったの~?!」とブチ切れる妻。

そう、私にはこの借入はなんのメリットもないのです!

そこで次の一手として争点を変えることを作戦として考えました。

これまでは「ダイエット夫が犯人でないことを証明すること」を争点としていましたが、

しかし、「やっていないことを証明する」って、無茶苦茶大変なのです。

そこで、「ダイエット夫が犯人であることを証明できていないこと」を争点にしたのです。

自分が潔白であることを証明する必要はない。何故なら日本の法律は「疑わしきは罰せず」だからです。

明確にダイエット夫が犯人であることを証明出来なければ、絶対に勝てる。

そう考えた私は、原告の請求・証拠に対して、一つひとつ反論を纏めました。

反論①警察の紛失届は、運転免許証を紛失したことの証明にならないという指摘

意味不明な日本語ですが、前回「私は財布を亡くして警察に届けた」と法廷で述べたところ、「お前、財布を盗まれたふりして警察に届けたんだろ」と攻め立てられて、「財布を本当に失くしたことを立証してみろよwwww」と間接的に言われたのです。

無実の罪を背負わされたダイエット夫は、「紛失届は、紛失届でしかないだろ! それを証明しろってどういうことだよ!!」とブチ切れながら、一応届け出た警察署に行きました。

しかし、そもそも警察では遺失内容を公的に証明する文書を発行しません。本人に対してのみ、「財布を失くしてしまったんだね」という文書を発行するだけです。

警察も、結局「それ以上何もできないよ」ということで、それを公的に証明する文書は出してくれませんでした。

ただ、同時期に不正利用があったクレジットカード会社の調査において、この受理番号票を証拠として不正利用を認めた実績があります。

故に、一般的な証明書として有効ですので、反論文書として提出しました。

反論②契約文書の受領により、ダイエット夫が契約したという主張

郵送でやりとりされていた契約文書は、郵便局での受け取り記録が残されていました。

郵便局において本人確認が行われ契約文書を受領されているため、ダイエット夫本人が契約したと原告は主張しているのです。

ただ受領の証拠は、書類にダイエット夫の指名が記載されているだけであって、

映像記録等は無いことからダイエット夫本人が受け取ったという証明になっていないのです。

反論③誤った個人情報での契約

契約に使われている住所は偽物。給与明細書も偽物。書類には独身と記載されていましたが、ダイエット夫は既婚。

何もかも間違った情報に対し、正しい情報を証拠を添えて送りつけ。。お送りしたのです。

正しくない個人情報で契約しているため、契約者本人がダイエット夫だとは証明出来ていないのです。


風向きの変化

これらの反論・主張を裁判所に提出し、最後の裁判に臨みました。

新しい争点を明確にしたうえで裁判官・原告弁護士へ主張を説明しました。

裁判官「原告はどう思われますか?確かに筋は通っていると思いますが。」

弁護士「そうですね。実は私もダイエット夫さんは犯人ではないと思っています。」

なぬ!?風向きが変わったぞ!

弁護士「ですが、ダイエット夫さんが第三者と組んで本件を企てた可能性も残っています。そこに対して警察含め調査をしている状況です。」

そんな疑いもかけられていたのね。。

弁護士「契約時に使われた住所にあるマンションの契約者と、ダイエット夫さんの繋がりが無ければ、我々は本件を取り下げようと考えています。ですから、今後は直接連絡を取らせて頂き、調査にご協力いただけますか。」

ダイエット夫「わかりました。」

裁判官「では次回の日程を念のため設定しておき、結果的に不要になった場合は取り下げとしましょう。」

このような流れで、完全に犯人扱いであった状況から「個人情報悪用された被害者」という扱いに変わりました。

逆転裁判のようにビシっとはいきませんでしたが、一筋の光が見えてきました。

結果的にこれが、最後の裁判となったのです。

裁判から数日後、原告の消費者金融担当者から連絡がありました。

目的はダイエット夫の正しい個人情報を確認することです。

淡々と情報提供し、彼らの調査を待ち、また何か聞かれる。の繰り返し。


訴状取り下げによる勝利

更に数週間後。裁判所からダイエット夫に郵送物が届きました。

その内容は「訴状内容の全てを取り下げる」という一文。

ついに終わった。。

財布を失くした日から約一年。裁判が始まってから約半年。

とてつもなく長い期間でした。

正直土下座くらいさせたい気分でしたが、真の悪人は詐欺行為を働いた犯人です。矛先はそちらに向けるべきですね。

消費者金融と警察がどこまで動いているのか、犯人は捕まったのかは判りません。

ただ今回の犯人は複数犯・組織的な悪だと思います。

彼らが法のもとで罪を償う日が来ることを切に願っています。


今回は以上になります。

裁判は終わりましたが、実はダイエット夫の事件としては完了していません。

というのも、ダイエット夫の名義で借金をされたので、私の信用情報がデタラメに汚されたのです。

最後の詰めと、今回の教訓のまとめを次回記載して、裁判シリーズを終わりたいと思います。

コメント




タイトルとURLをコピーしました