
ある日会社で昼ご飯を食べている時に、「そうだ、あれは昼ドラだ」と思った。
横浜流星と俺たちの浜辺美波が出るドラマと知り、第一回から録画しておりますが、気づくと旦那の方が楽しみにしているような気がします。
・殺人犯という濡れ衣を着せられて死んだ母親。絶対潔白を証明したい俺たちの浜辺美波。
・なんか考えてそうで、別にあんまり深く考えてはないけど、和菓子屋に命かけてる横浜流星。
・息子を殺されてちょっと狂ってるけど、何故か威厳を維持する佐野史郎。
・女狐という言葉をイメージを具現化して、ヒロインをいびり倒す観月ありさ。
・急に男を出してきてどうしたんだ山崎育三郎。
・そして少しずつ横浜流星への恋慕でイカレてゆく岸井ゆきの。
確かに全員ちょっとどうかしているので、このタイトルは秀逸ですよね。
ホーンテッドマンションに迷い込んだようなドラマです。
■ヒロインがいじめられるというお決まりについて
このドラマを見ていて、「そういえばヒロインがいじめられ倒すドラマって、減ったなあ」と思いました。
健気なヒロインが、家庭内で姑からいびり倒されるというシナリオって、確かに死ぬほどやりつくした感がありますが、単純に「もう見たくないんだな」と思う。
それは、netflixで「愛の不時着」を見た時にも思ったのです。
村のおばちゃんたちから虐められるシーンがあるのかと思いきや、機転を利かせて取り入っている姿を見た時です。
あんなに昔、チェジウ虐められてたのに、変わったなあと。
韓国の昔のドラマは、健気で、我慢強く、自分の不遇を誰にも零さず、耐えに耐えて完全に耐え子の日常でありました。
でも今は、健気で可愛いところはそのままに、韓国ドラマのヒロインは強くなりましたね。
日本のドラマもそうです。わたナギのメイちゃんも、逃げ恥のみくりも、逞しく生きている。
ですから、今回の「私たちはどうかしている」で毎度ヒロインが観月ありさにいびられている姿は、むしろ新鮮に映りました。
昔だったらたぶん浜辺美波の夕飯がタワシになってたと思うのでかなりマシにはなっていますけどね。
でもヒロインが虐められる姿は、やっぱり見ていて気持ちが良いものではないのです。
そういう意味で、「私は2020年に古典を見ているんだなあ」という気持ちでおりました。
■でも役者はとてもすばらしい
この古典劇の中で、それでも瑞々しさを添えているのが、俺たちの浜辺美波と横浜流星であると思います。
美しいよね。絵がね。
もう横浜流星だから、どうにか許せる感じの台詞もけっこうあったと思う。時々、役柄自体が何がしたいんじゃお前はと言いたくなることもありましたが、カッコいいからどうにか許せました。横浜流星のカッコよさが無かったら、本当に危なかったよね?
あの強がっちゃうけど傷つきやすい、カッコつけたいけどつけきれない若旦那の役を、陰のある演技で表現されていたと思います。
それから俺たちの浜辺美波なんですが、やっぱり演技がお上手ですよね。
これぞヒロイン。ひたむきさ、かわゆさ、憂い、健気さ、美しさ、そしてかわゆさが100点中、2800点をたたき出しておりましたね。
もうだから!大丈夫なの!このドラマは、大丈夫なの!!!なんだかわからんけども!!!
でも、やっぱりこのドラマを支える二人の女優がまた素晴らしいですよね。
観月ありさがちょっと美しすぎて、虐めてるシーンも「観月ありさきれいすぎじゃね?」ってなって、古典的なひどいシーンなのに喜んじゃう。喜んじゃう自分がいましたね。
あんなにきれいな姑、この世にいるのかよ。
でも横浜流星の顔面の美しさが、観月ありさという母から生まれ出でたものだというのならば、それは理解できる。
佐野史郎という妖怪と対峙するには、やはりこれくらい美しくないとだめなのかもしれない。
そして岸井ゆきの。小鉄の姉、あなた、やってますよね?
この前まで米粒まみれだった小鉄の姉、桜ねえちゃんが、「一体いつの時代設定なんだ」と思わせるほどの金持ち家族で、父親の言いなりになって生きる娘の役をやるとは。
この平面的なドラマの中で、立体感を持たせたのが彼女だと思います。共感できるキャラクターが皆無のドラマにおいて、唯一感情移入したくなる役柄なんですよね。
なんやかんや、そんなわけでこのドラマにドはまりしている自分がおります。
来週2時間スペシャルなんですが、今から「あの濃さを2時間も浴びるのか」と憂鬱な気持ちにすらなったんですが、やっぱり見ちゃうんだろうなあ。
見ちゃう。なんかきっとめちゃくちゃな展開だと思うんですが、岸井ゆきのが幸せになれないのは、ちょっと辛いなあと思います。
幸せになっておくれ。

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