2020/10/19 スーパーフレックス制度を利用してみて~未知の世界へようこそ~

コロナ

こんにちは、今日は一休.comに魂を売った女、一休ドットコム妻が書いております。

夫と交代でブログを書くという約束をしているのですが、昨日は全く何を書けばいいのか分からず、早速サボりました。2日に1回でもこんなに大変なのに、毎日書いている人は本当にすごい。

実は私は今年の春にコロナ禍のどさくさに紛れて、転職をしました。

入社して前の会社とのギャップに面食らうことも多かったのですが、新しい会社が、スーパーフレックス制度を導入しており、それまでガチガチの会社に勤めていた私からすると、そりゃあもう大変な衝撃でありました。

そんなわけで、私が感じた良い点や問題点を織り交ぜながら、スーパーフレックス制度についてご紹介したいと思います。




◇スーパーフレックスってなんぞ

月間総労働時間さえ守れば、「いつ何時に仕事を始めて、何時間働いて、何時に終わろうと構わない」というのがスーパーフレックスです。

通常のフレックス勤務は、コアタイム(例:10時~15時までは必ず働かなければならない、など)を設けておりますが、スーパーフレックスになるとこのコアタイムが無くなります。

たとえば、ある日に朝の9時にやってきて、用事があって15時に帰ったとします。本来、お昼休みを除いて一日の就業時間が7時間半の会社なら、あと2時間半働かなければなりません。

その時間を、同じ月内で、早出や残業などで補えば、問題ないというのがスーパーフレックスです。

◇スーパーフレックスの利点、有難かったところ

私はもともと、ガチガチの国内メーカーに勤めておりました。

メーカーは生産スケジュールをもとに機械等を稼働させており、生産量に応じて工程に必要な人員も管理する必要がある為、「決められた時間に作業者が揃っている」ことは大変重要になります。

コロナでマスク不足深刻でした

生産現場第一主義的な社風があった私の元の会社では、間接部門のオフィスであっても、フレックス制は導入されていませんでした。

時間に関してはかなり厳密で、始業10分前には何やら軽快な音楽が鳴り響き始め、5分前になると体操の音楽に切り替わり、その時間に自席にいないと上司に叱られたりしたものです。。。(契約外だ! と心の中で文句を言っていました)

起きたら熱が出て、急に休みを取るはめになったなどの、当日連絡の有給休暇取得回数が半年で複数回に及ぶと、ボーナス支給率に影響があったりしました。

こんな感じのガチガチのしめつけをしていますと、査定評価が悪くなることを恐れて、多少熱があってもみんな会社に来ちゃうんですよね。

あるいは、一回会社に来て、具合が悪いことをみんなに分かってもらってから、午後に有給休暇をとって「仮病ではない」ことをアピールしたりしていました。

このコロナ禍を体験して振り返ってみると、「病原菌をばらまきに来てるのと同じ、もはやテロ行為」っていう感じですね。

コロナこわい

また、元の会社は「前もって連絡しておいた遅刻や早退」であっても、回数が重なると賞与支給率が下がるという厳しいルールを定めていました。

なおかつ有給休暇は、半日単位でしか取得ができませんでした。

例えば・・・

骨折などのリハビリ治療、お子さんの学校通学路の見守り当番、家族の病院付き添い

こういう、一定期間で1~2時間程度遅れて出勤、あるいは退勤をしたい場合も、その会社では、毎回半日分の有給休暇を取得せざるを得ず、特に小さなお子さんがいる方は看護回数も増える為、毎年有給休暇の残数がぎりぎりの方が多かったと記憶しています。

しかし、新しい会社に入ってスーパーフレックスっていうはちゃめちゃな制度に触れたときに、「なんやこれ!」と思ったのです。

スーパーフレックス、今までの働き辛さ、すべて解決しちゃうんじゃん。

予期せぬ出来事でも焦らなくていい

例えば、私は「朝起きたら徐々に胃腸が動き出して、電車に乗っているとトイレに駆け込みたくなる」という、「通勤に向いてない女」なんですが、今までならお腹の調子が悪くても会社に向かっていたわけです。当たり前ですけども。

でも、スーパーフレックスの場合は「まあお腹が鎮まるまで、30分遅れて出勤してもいいや」となるわけです。一応私は9時くらいに来て夕方帰れ、というアバウトなシフトを課されているのですが、「30分いつもより遅れていようが、それくらいの時間なら、誰にも詫びなくていいし、報告すらしなくていい」んです。

詫びろ詫びろ……という怨念うずまく会社におりましたので、これがめちゃくちゃいいです!いや~ほんと出所したって感じ

有給消化せずに、労働時間を管理できる

例えば一週間程度、通学路で横断歩道の前に立って旗を振る係に任命されたとしても、腕を骨折して電気治療で整形外科へ毎日通いたい場合でも、「その分、月中に残業を分散させて、吸収させればいいや」とできるのです

ちょっとした用事くらいなら有給休暇を無駄にしなくていいのが素晴らしい。柔軟な働き方ってこういうことなんだ! と転職していたく感動した次第であります。。。

◇スーパーフレックスの問題点、工夫が必要なところ

スーパーフレックスはその自由度の高さから、「上司や同僚とのコミュニケーション」を疎かにしたり、「決められた労働時間分働けばそれでいいんでしょ」と開き直ったりしてしまうと、いくつかの問題が発生します。

部署に誰もいないことがある

本当にあるんですよこういうことが。私の近所の部署は何故か早起きの方が多く、16時になると全員帰っていることがあるんです。

そうすると、訪ねて来た人が「えっ、いくらなんでも全員いないってことあるんですか?」と、トボトボと自席に帰っていくことがありました。

やっぱりいくらスーパーフレックスであっても、コアタイムが無かったとしても「このくらいの時間に誰が働いている」というのは、部署全体で管理すべきだと思います。

昼夜逆転する人がいる

長期のお休みがあったりして、ゲームや漫画にどはまりする余り、寝るのが深夜にずれこみ、起きたらお昼だった……って、社会人の方はけっこう多いのではないでしょうか。

また、例えば家族や配偶者が、夜間のお仕事についている場合、一緒に過ごす時間を確保しようとしたら「自分も夜働けばいいのでは?」という発想になるお気持ちもわかります。

しかし、日本ではどんな勤務体系だろうと、深夜や休日の労働は割増賃金の対象となる為、会社にとってコスト増になってしまいます。

余談ですが、元の会社は24時間で生産ラインが動いている部署に、「喜んで深夜シフトを引き受けて鬼稼ぐパートさん」がいて、もう10年くらい日中時間帯は仕事をしないと割り切ってる伝説的な人がいたそうです。

そういう交代制の現場では、深夜勤務を快く引き受けてくれる方は大変貴重ですが、私の今の職場ではかなり問題視をされて「上司の許可、報告なしに深夜残業はしないでください!」とお触れが出ていました。

スーパーフレックスはやはり、きちんとしたコミュニケーションと、部署の管理下で運用しないと、ぐだぐだになってしまうんだなあと実感しました。

◇スーパーフレックス制度と在宅勤務制度は、女性躍進の要になる

スーパーフレックス制度が導入されている新しい会社で、「これはいいな」と思ったのは、在宅勤務制度と組み合わせると「子育てしている女性が、時短勤務しなくて良くなる」ということです。

たとえば、千葉県から東京駅の職場に、片復1時間かけて通う女性社員がいたとします。

お子さんがまだ保育園にいるので、18時までにお迎えに行かなければなりません。(朝は配偶者の方がお子さんを保育園へ送っている)

17時半終業の職場では、保育園のお迎え時間には間に合いませんから、職場は17時には出なくてはなりません。

毎日、30分の時短を行っていたら、ひと月で10時間分がお給料から引かれてしまいます。

一日の労働時間が7時間45分ならひと月の労働時間は155時間(20日出勤計算)、月給が26万円の場合は、単価は1,677円/時間になります。ひと月で16,770円、年間で201,240円が給与から引かれることになりますね。

これがお子さんを1歳から預けて、小学校入学時まで続くとなると、「車一台買えましたやん」という金額が失われた計算になるのです。

通勤時間を無くす在宅勤務だけでも、この時短勤務の縮小には大いに貢献します。しかし、コロナ禍での生活様式に人々や社会が慣れてきた今、「会社に出勤する日が増えた」方も多いのではないのでしょうか。

中途半端に、「会社に行く日」「行かない日」があると、そのまま時短勤務を継続せざるを得ない方も多いと思います。

スーパーフレックス制度は、この「会社に行かない日」に、「いつもより少し早めに15分仕事を始めた」や「今日は30分だけ仕事を延長する」ことで、労働時間のバランスを取ることができます。

時短勤務制度を使用しているのは、女性ばかりでないことは分かっていますが、女性が圧倒的に多いのは確かな事実です。

配偶者が同様にスーパーフレックス制度を利用して協力し合えば、夫婦間での労働量や賃金格差が少なくなると思います。

多くの会社でスーパーフレックスなどの、多様な働き方が積極的に導入されることを期待しています!

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