東京都内で夫婦二人でマンション探し②~品川新築マンション~

マンション探し

私たちは「我々に買えるのなんて中古マンション一択であろう」と考えていたのですが、ある日新築マンションを見に行くことになりました。

ネットで暇つぶしに新築マンションで検索をかけて問い合わせ→営業から電話を受けて飛んで火にいる夏の虫のごとく、ほいほいと遊びに行ったのです。

営業の渾身トークによる新築マンションの魅力というものはすさまじく、洗脳セミナー1.5時間監禁後は、脳みそをめいっぱいシェイクされるような感覚で、「俺たちは品川に家を買ウ」状態に無事仕上がってしまいました。




品川エリア新築マンション2LDK60平米眺望良好!7200万円以下

我々はミーハーな夫婦ですので、「自分たちが品川に……?!暮らす……??」という妄想をするだけで、飯も三杯食べれそうだし、なんだかいい気持ちになってしまうものです。

特に私が「絶対住みたいここに住みたい」という精神状態になってしまった理由がこちら。

惹かれた理由① TOTOおそうじ浴槽

引用:TOTO

えっ?今時の風呂って、自動洗浄なの??!!

浴槽に洗剤の投入口があって、蓋を閉めると中をじゃぶじゃぶ洗ってくれるというとんでもないやつです。

お風呂を入った後にお湯を抜いて、蓋を閉めた状態でざーっと洗剤をかけてシャワーで流したら、実質毎日1分くらいで風呂掃除が完結してしまいます。

ズボラというものは本当にお金になるもんですね。

もう一生風呂を洗わなくていい(※口コミを読むと一か月に一度くらいはスポンジでこすった方がいいそうです)ということを考えるだけで、私のような人間は「これにしよ!これにするしかない!」という気持ちに駆り立てられてしまいました。

惹かれた理由② ディスポーザー

引用:大和化成

何十年も前からある設備をドヤ顔で紹介するなんてどうかしていますが、憧れて止まぬハイテク、そう、それがディスポーザーだ!

ディスポーザーを使っている人はみんな「もうディスポーザーの無い家は戻れない!」って言いますよね。

内見したどこかの家の主もそう言っていましたが、もしもディズポーザーがない家に戻ったらどうなるんでしょうか。発狂しそうな感覚になるのでしょうか。

私は何も分かっていなかった頃、「ディスポーザーなんて、欲しけりゃつければいいじゃん」と本気で思っていたのです。

ところがどっこい、砕いた生ごみを流すのには専用配管が必要で、中古マンションを買って「じゃあちょいと施工して、我が家にもディスポーザーを導入しましょうかね」ということはできないのですね。

つまりマンション建設時の配管工事から、ディズポーザーを導入できる家と、導入できない家が決定づけられてしまうらしいのです。

正直、使い方が雑だと故障するらしいので、私のような粗忽者が使いこなせるとは思えません。絶対に欲しいかと言われると微妙なところですが、それは私がまだディズポーザー沼を知らぬからなのでしょう。

いつか20年後くらいに家を売る立場になった時に、ディズポーザー原理主義層を貴重な販路から逃すということを考えると、やっぱりあった方がいいんじゃないのかなと現金なことを思いました。そう、つまり、ディズポーザーは必要だ!

惹かれた理由③ 品川エリアの利便性と資産価値

こんなことをど素人がつづっても何ら意味がなさそうですが、「なんやかん値崩れしないだろ、品川なら売れるだろ」という浅はかな希望を抱かせてくれますよね、品川って。人に夢を見させる地名だと思います。

何より都内の東寄り、東京駅への通勤は非常に便利ですね。新宿とかはちょいと遠いですが。

個人的には、品川は神奈川に実家がある身としてはちょうど良い距離感で、品川から横浜が19分て聞くと、「そんなに近いの?!」ってびっくりしちゃいます。

新川崎~西大井の殺風景すぎる虚無巨大空間を学生時代~結婚の間の10年くらい見つめてきたので、そんなに近いという意識がありませんでした。

今はもう違いますが、「ここは箱根の仙石原なのかな?」ってくらい一面のすすき野原と、マンション計画予定!みたいな看板が延々と続いていくイメージがまだ脳裏に焼き付いております。

ここまで書いて、品川の利便性以外、風呂だのディスポーザーだの「そこなの?」っていう点が多いですが、この頃は家を探し始めたばかりで、何故か設備ばかりに目が行ってしまったのですね。

で、結局そのマンションを買ったのかというと、買いませんでした。かなり夫婦間で盛り上がったのですが、次に買うのを諦めた理由について書いていこうと思います。

買うのを辞めた理由① 確かにここは品川区なのだけれど、再開発エリアではに

交通の便が最高なのは分かっているのです

洗脳セミナーでほぼほぼ買う気満々になった翌週、夫が「現地を見に行こう!」と言いました。

マンションの売り文句は「活気ある街並み」を強く推している印象でした。

私たちは現地に土地勘が全然なかった為、実際の雰囲気を感じたり周辺を歩きに行くことにしたのです。

当たり前ですが、これがめちゃくちゃ大事!!!

マンションは駅からも近く、夜が遅くなっても全く不安なく帰れる雰囲気でそれは最高だったのです。

しかし、

  • マンションの周辺にマツモトキヨシやスギ薬局的なドラッグストアがない
  • 大型のスーパーが徒歩20分くらいかかる(ミニスーパーはある)
  • 可愛いカフェや、食べログで評価の高い居酒屋やレストランが少し遠い

こんなところが私の中で引っかかってしまいました。

正直この時代、ネットショッピングがあればドラッグストアだのスーパーがそんなに家の近所に必要なのか?とも思うのですが、今の賃貸マンションが中型スーパーに大変近く、「クミンがない!」と思った時や、「なんか安くて美味しいお寿司食べたいな~♪」と思った時に、往復5分程度で済むという贅沢な環境に慣れすぎました。

なまじ今の賃貸マンションの立地が良いので、どうせ家を買うのならと同程度の環境を求めてしまうという、「所詮ここに住めるのは賃貸物件だからなのに(以下略)」地獄に陥ってしまったのです。

また「品川駅も頑張れば歩ける」という謳い文句にかなりノリノリだったのですが、汗だくで歩いて品川に辿り着いた末に、「はぁ、はぁ、品川までもう二度と歩くことはあるまい……」という決意を固めました。

そして、普段、品川駅に夫婦で遊びに行きたいとほぼ思ったことがないのに、品川駅に頑張れば歩いて行けることにメリットとは……?と思ってしまったのです。

オタクにとっては品川はキンコーズもあるしカフェもあるし、国際展示場までタクシーで15分という最高の立地だし、俺たちのアンナミラーズだってあるのに、WHY……?という感じなのですが、その時はマンションから品川駅までの道のりが思ったより2倍くらい過酷で、喉の渇きが凄まじく、「何故高輪口にはコンビニが一軒もないのか」と泣きたくなったのを覚えています。

今更ですが、品川と一口に言っても、やはり品川も広い。当然便利なところもあれば、ちょっと物足りないところもあります。

主要な品川区の再開発計画から外れていたこともあり、「もしかしたらもうマンション周辺はこれ以上栄えないかも(高輪ゲートウェイ周辺にはガンガン投資されるのだろうけれど)」という印象を抱きました

買うのを辞めた理由② 福利厚生の値引きが適用できなかった

これは完全に私たちが悪く、「初回の打ち合わせまでに会社に申請すれば新築マンション〇%値引き」の福利厚生条件に気づいたのが、最初のショールーム訪問直前だったのです。

自社サイトの福利厚生をPCで見返して、「えっそんな制度があったの?!」と気づいたのはあとの祭り。

慌てて当日に営業の方に相談したのですが、二回目の訪問時にきっぱりと「初回に、正式に会社間で提示されなかったので、その値引きは適用できない」と断れてしまいました。

その時に、「言い出すタイミングで、数十万円違うのか」とがっかりしてしまったと同時に、「この家はご縁じゃないのかもしれない」と思いました。

その後、別のマンションを見に行った時に「買い主の会社と値引きの提携があると分かれば、そのくらいは現場判断でできるので、手続きはしなくていいですよ」と言われたことがあり、今となってはやはりご縁がなかったのだと思います。

今本当に欲しいのは、帰り道が楽しい家

夫はもともと、家探しの軸がしっかり定まっていて、「資産価値の下がりにくい家」を最初から探していました。

でも、私は軸というものがなく、「へえ~この家、こういう設備がついているんだ」とか「マンションのロビーがすてきだねえ」とか、ちょっとずれたポイントに目がいってしまいがちで、「こういう家がいい!」みたいな明確な答えがなかったように思います。

でも、今回新築マンションをじっくり見て周辺環境を歩いたときに、ふと思ったのです。

「駅からの帰り道が楽しくて、土日に歩いていても飽きないような街がいいな」

品川の新築マンションのまわりもお店はあったし、それなりににぎわっていたと思うのですが、帰り道に「美味しい紅茶が売っているお店」とか、「夫婦でしっぽり飲める小さなビストロ」だとか、そういうお店がある道を歩いて帰りたい。

別に毎日お茶専門店だのビストロだのに行くわけではないので、我ながら「毎日の帰り道でなくてもいいのでは……?」と思いますし、今まで夫の、「資産価値の下がりにくい家」志向を内心高望みだなこやつと思っていたくせに、自分はこじゃれた街に住みたいという矛盾を抱えています。

ちなみに私たちの予算では、都内のこじゃれた街代表、「中目黒」「恵比寿」「代官山」「自由が丘」は一切SUUMOの検索に引っかかってこないので、おそらくこじゃれた街に住むことは最早生涯において不可なわけですが、そこまで洒落こんでなくとも、「自分がその街を好きになれるか」というのは重要なポイントだと思いました。

そんなわけで30代夫婦二人暮らしの家探しは続くのでありました

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